英文名 | Statistics | |
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科目概要 | 化学科 3年 2群科目 選択 2単位 後期 15 コマ 講義 週1コマ 生物科学科 3年 2群科目 選択 2単位 後期 15 コマ 講義 週1コマ | |
科目責任者 | 伊藤 真吾 | |
担当者 | 伊藤 真吾 | |
備考 | 科目ナンバリング:SP201-Ma21 科目ナンバリング:SB201-Ma31 |
近年の情報化社会では、さまざまな分野においてデータ解析の方法論としての統計学の重要性が増してきており、生物学や化学の研究を行う上でも統計解析は必須のスキルである。本講義では実用面を意識し、データ解析のための基本的な手法を理解し、それを使って結果を解釈できる能力を身につけることを目的とする。
まず最初に、調査・実験によって得られたデータから集団の性質や傾向を把握するための方法である「記述統計」を解説し、その後、確率変数の概念と代表的な「確率分布」を解説する。後半では、確率分布をもとに対象となる集団について推測する「推測統計」を扱い、様々なシチュエーションにおける統計学に基づいた推定や検定の方法を解説する。本科目では、統計理論の証明や数学的な取り扱いを極力避け、実際のデータに対し適切な統計処理が行えるようになることを重視するため、問題演習に重点を置いて授業を展開する。
教科書の内容に沿って授業を進める。前半の70 分程度はその回における重要な知識に関して板書による講義を行い、残りの時間で問題演習を行う。演習問題は毎回提出してもらい、次回授業時に模範解答の配布および添削したものの返却を行う。
回 | 項目 | 内容 | 担当者 | 日時 |
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1 | データの整理(1)~代表値と散布度~ | データを度数分布表やヒストグラムにまとめる。データから平均・分散・標準偏差を求める方法を学ぶ。〔教科書1.1 ~ 1.3 節〕 | 伊藤 真吾 | 9/9② |
2 | データの整理(2)~ 2 次元データ~ | 2 つの変数のデータから、相関係数や回帰直線を求め、回帰直線を用いて一方の変数から他方の変数を予測する方法を学ぶ。〔教科書1.4 節〕 | 伊藤 真吾 | 9/16② |
3 | 確率分布(1)~離散型確率分布~ | 離散型確率変数の特徴と、その代表例である二項分布について学ぶ。〔教科書3.1 ~ 3.3 節〕 | 伊藤 真吾 | 9/30② |
4 | 確率分布(2)~連続型確率分布~ | 離散型確率変数の続きとして、ポアソン分布を学ぶ。その後、連続型確率変数の特徴を学ぶ。〔教科書3.4、3.6 節〕 | 伊藤 真吾 | 10/7② |
5 | 確率分布(3)~正規分布~ | 連続型確率変数の代表例である正規分布について学ぶ。〔教科書3.7 節p78 まで〕 | 伊藤 真吾 | 10/14② |
6 | 確率分布(4)~正規分布と二項分布~ | 正規分布の理解を深めるための例題を多めに演習する。また、二項分布を正規分布で近似する方法を学ぶ。〔教科書3.7 節p78 ~ p81〕 | 伊藤 真吾 | 10/21② |
7 | 標本分布(1)~母集団分布と標本分布~ | 母集団分布と標本分布および中心極限定理について学ぶ。〔教科書4.1 ~ 4.2 節〕 | 伊藤 真吾 | 10/28② |
8 | 標本分布(2)~正規母集団の標本分布~ | χ二乗分布、t 分布の定義とその性質について学ぶ。〔教科書4.4 節p100 まで〕 | 伊藤 真吾 | 11/4② |
9 | 区間推定(1)~母平均の区間推定~ | 点推定および区間推定の基本的な考え方、母平均の区間推定の方法を学ぶ。〔教科書5.1 節、5.2 節p117 まで〕 | 伊藤 真吾 | 11/11② |
10 | 区間推定(2)~母分散・母比率の区 間推定~ | 母分散を区間推定する方法を学ぶ。また、母比率および標本比率の基本性質、母比率の区間推定の方法を学ぶ。〔教科書4.3 節、5.2 節p118 ~ p122〕 | 伊藤 真吾 | 11/18② |
11 | 仮説検定(1)~母平均の検定~ | 仮説検定の基本的な考え方と母平均を検定する方法を学ぶ。〔教科書6.1 ~ 6.2 節〕 | 伊藤 真吾 | 11/25② |
12 | 仮説検定(2)~母分散・母比率の検定~ | 母分散および母比率を検定する方法を学ぶ。〔教科書6.3~ 6.4 節〕 | 伊藤 真吾 | 12/2② |
13 | 仮説検定(3)~母平均の差の検定~ | 2 つの母集団の母平均に差があるかどうかを検定する方法を学ぶ。〔教科書6.5 節〕 | 伊藤 真吾 | 12/9② |
14 | 仮説検定(4)~等分散の検定~ | 2 つの母集団の母分散に差があるかどうかを検定する方法を学ぶ。〔教科書6.6 節〕 | 伊藤 真吾 | 12/16② |
15 | まとめ | 全体の確認と復習 | 伊藤 真吾 |
1. データの収集、分類、整理ができ、平均・分散・相関係数・回帰直線を求めることができる。
2. 確率、確率変数、確率分布等の概念を理解し、それらを活用できる。
3. 知りたい内容に即した統計処理(推定や検定)の判断ができ、それを自分の問題へ活かすことができる。
毎回の演習課題(30%)、定期試験の結果(70%)で評価する。なお、欠席は減点する。
【授業時間外に必要な学習時間:合計60 時間(各回の講義ごとに、予習1 時間、復習3 時間)】
予習:教科書の該当範囲を一読し疑問点等を整理しておくこと(1 時間程度)。
復習:授業内容をノートにまとめ、教科書の演習問題および配布プリントの問題を解くこと(3 時間程度)。
該当教員なし
なし
毎回の演習課題は採点・添削したものを次回授業時に返却する。問題演習の際は電卓を利用するので毎回必ず電卓(ルート機能付き)を持参すること。講義では、カシオの関数電卓fx-JP500 を推奨機種とし、当機種に合わせた使い方の説明も行う。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | はじめての統計学 | 道家・伊藤・宮﨑・酒井 | コロナ社 |
参考書 | 基礎数学 統計学通論 | 北川・稲葉 | 共立出版 |
参考書 | 日本統計学会公式認定統計検定2 級対応統計学基礎 | 日本統計学会編 | 東京図書 |