英文名 | Intellectual property theory | |
---|---|---|
科目概要 | 理学研究科(修士課程) 分子科学専攻, 生物科学専攻 1~2年 2単位 前期 15 コマ 講義 週1コマ | |
科目責任者 | 大野 玲恵 | |
担当者 | 大野 玲恵※ | |
備考 | (関連科目) |
社会人・研究者として必要な「知的財産」の基礎知識を習得させる。さらに、国家資格「知的財産管理技能士(3級)」の取得を目指すことも可能にし、就職乃至就業後に役立たせる。
知的財産とは何かを身近な例を示して説明し、法律としての特許法、実用新案法、意匠法、商標法、不正競争防止法、著作権法等を中心に「知的財産」の保護の方法・内容を説明する。「知的財産」に関連する仕事・業務についても紹介する。
スライドを映写しながら、実際の業務も紹介しながら説明を進める。第1回から第14回までは小問の課題を出し、次の回の授業の中で解答及び解説を提示する。
回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
---|---|---|---|
1 | 知的財産とそれを保護する法律・知的財産に関わる仕事 | 「知的財産」とは何か、その概要とそれを保護する法律の概要を説明する。また、知的財産に関わる仕事にはどのようなものがあるか、紹介する。 | 大野 玲恵 |
2 | 特許法・実用新案法の保護対象 | 特許法および実用新案法の法の趣旨について説明する。 特許法の保護対象である発明、実用新案法の保護対象である考案とは何か、その要件を示し対比しながら説明する。 | 大野 玲恵 |
3 | 発明に係る特許要件 | 発明が特許されるために必要な条件である、産業上利用可能性、新規性、進歩性等の特許要件について概要を説明する。 | 大野 玲恵 |
4 | 事例で考える発明の新規性・進歩性 | 具体的事例を通じて発明の新規性、進歩性の考え方を理解する。 | 大野 玲恵 |
5 | 特許明細書の記載要件 | 特許明細書の記載要件について、特許法および実用新案法の法の趣旨と関連付けて説明する。 | 大野 玲恵 |
6 | 発明の審査手続と特許権の発生 | 特許権が発生するまでの法的手続を説明する。具体的には、特許庁に特許出願をしてから最終的に特許権が発生するまでの手続の流れを説明する。 | 大野 玲恵 |
7 | 特許異議の申立て・特許無効審判 | 特許権の設定登録がされた特許に対し、第三者がその見直しを求めて申立てをすることができる異議申立て制度、および、利害関係人が特許の無効を求めることのできる 特許無効審判制度について概要を説明する。 | 大野 玲恵 |
8 | 特定技術分野の特許プラクティス | 技術分野毎に特許プラクティスは異なる。化学・医薬・バイオ・食品分野に特有のプラクティスについて説明する。 医薬品等の特許権の存続期間延長制度についても触れる。 | 大野 玲恵 |
9 | 特許権の効力とその侵害・職務発明 | 特許権とはいかなる効力を有するものか、いかなる場合に特許権侵害となるか等について説明する。特許権侵害に該当した場合、特許権者がなし得ること、被疑者がな し得ること等についても概略を説明する。また、職務発明についても簡単に触れる。 | 大野 玲恵 |
10 | 意匠法の概要・商標法の概要 | 意匠権及び商標法の法の趣旨、保護対象、登録要件について、いろいろな事例を紹介しながら説明する。 | 大野 玲恵 |
11 | 農業分野の知的財産 | 種苗法、家畜遺伝資源不正競争防止法、地理的表示法など農業分野に関わる知的財産について説明する。 | 大野 玲恵 |
12 | 不正競争防止法の概要 | 営業秘密に関連する不正競争防止法の概要を説明する。 | 大野 玲恵 |
13 | 著作権の概要 | 著作権の概要を説明する。事例を示しながら、社会生活・研究活動に必要な著作権への理解を深める。 | 大野 玲恵 |
14 | 知的財産に関わる条約 | 知的財産に関わる条約について概要を説明する。日本国内だけでなく海外でも特許権を取得するための方法・手続についても触れる。 | 大野 玲恵 |
15 | 特許情報等の調査・検索方法 | J-PlatPat を利用した特許・実用新案検索、意匠検索、商標検索の方法を紹介する。 | 大野 玲恵 |
社会人・科学者として必要な「知的財産」の概要を理解し説明できる。研究開発成果について特許権を取得するための要件や手続の概要を説明できる。知的財産権の侵害とは何かを説明でき、侵害のリスクを理解および説明できる。
講義内で紹介する身近な知財事例に対する理解や、講義スライドで紹介する法律知識の理解を、自己の言葉で的確に説明することができるか等を総合的に評価する。授業の内容に即した小問の課題への回答と、期末のレポートにて評価する。
講義スライドを復習し、知的財産に関する時事報道を意識しておくこと。予習復習に4時間程度を要する。
弁理士として約20 年の実務を行っており、その経験・知識を授業で伝える。
なし
本講座はオンデマンド配信のみとなります。
理系人材が知財実務を行うのが最適であること、知財実務は企業等の最重要業務であることを実感してもらいたい。知的財産に関連する仕事にも興味を持ってもらいたい。講義スライドを配布。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
---|---|---|---|
教科書 | (なし) | ||
参考書 | (なし) |