Web Syllabus(講義概要)
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分子分光学
英文名Spectroscopy for Molecular Science
科目概要理学研究科(修士課程) 分子科学専攻, 生物科学専攻 1~2年 2単位 前期 15 コマ 講義 週1コマ
科目責任者水瀬 賢太
担当者水瀬 賢太
備考(関連科目)

授業の目的

分子は荷電粒子の集合体とみなすことができるため、その性質を明らかにする上で、光(電磁場)を用いた計測は欠かすことのできない重要な方法論である。しばしば化学研究の現場では、原理を知らずに分光計測を行うこともあるが、実験のデザインや実験結果から本質的な情報を得るには、分光学の深い理解が必要である。本講義では、光と分子の相互作用に基づいて多様な分子分光手法の基礎となる原理を学び、得られる情報や手法の限界、さらに実験手法について学ぶ。(SS1,SS2,MS1,MS4,MS5,MB2,MB6)

DPとの関連

SG1SG2SP1SP2SC1SC3

教育内容

学部レベルの量子化学の知見をもとに、光の影響を受けた分子の量子力学的取り扱い方法を学び、電子分光、振動分光、回転分光、スピンの関わる分光の原理について学んでいく。実験手法の発展の歴史を知りつつ最先端の分光法の原理を理解できるように、実験セットアップの具体例や実際のスペクトルを題材に取り入れる。

教育方法

教員と受講者による輪読形式を主とし、スライド提示や板書を併用する。指定する参考書・資料について当番を決めて説明を担当する。参加者による質疑やコメントを通じて資料の読み解きを行い、理解を深めていく。序盤の数回は教員が担当する。

授業内容

項目内容
1光と分子の相互作用(1)分光学の歴史から最先端研究までの概説を行うとともに、光と物質の相互作用に関する量子力学的記述について学ぶ。
2光と分子の相互作用(2)分光学の歴史から最先端研究までの概説を行うとともに、光と物質の相互作用に関する量子力学的記述について学ぶ。
3光と分子の相互作用(3)分光学の歴史から最先端研究までの概説を行うとともに、光と物質の相互作用に関する量子力学的記述について学ぶ。
4光と分子の相互作用(4)分光学の歴史から最先端研究までの概説を行うとともに、光と物質の相互作用に関する量子力学的記述について学ぶ。
5光と分子の相互作用(5)分光学の歴史から最先端研究までの概説を行うとともに、光と物質の相互作用に関する量子力学的記述について学ぶ。
6分光法(1)電子分光とそこから得られる情報について学ぶ。
7分光法(2)紫外可視分光とそこから得られる情報について学ぶ。
8分光法(3)振動分光の理論的扱いについて学ぶ。
9分光法(4)振動分光とそこから得られる情報について学ぶ。
10分光法(5)回転分光とそこから得られる情報について学ぶ。
11分光法(6)スピンの関わる分光法とそこから得られる情報について学ぶ。
12分光実験手法(1)分光実験の実際のセットアップについて議論する。
13分光実験手法(2)高度な分光実験の実際のセットアップについて議論する。
14分光学の現在と展望最先端の分光実験についてトピックスを紹介し、発展性について議論する。
15まとめ全体の確認と復習
No. 1
項目
光と分子の相互作用(1)
内容
分光学の歴史から最先端研究までの概説を行うとともに、光と物質の相互作用に関する量子力学的記述について学ぶ。
No. 2
項目
光と分子の相互作用(2)
内容
分光学の歴史から最先端研究までの概説を行うとともに、光と物質の相互作用に関する量子力学的記述について学ぶ。
No. 3
項目
光と分子の相互作用(3)
内容
分光学の歴史から最先端研究までの概説を行うとともに、光と物質の相互作用に関する量子力学的記述について学ぶ。
No. 4
項目
光と分子の相互作用(4)
内容
分光学の歴史から最先端研究までの概説を行うとともに、光と物質の相互作用に関する量子力学的記述について学ぶ。
No. 5
項目
光と分子の相互作用(5)
内容
分光学の歴史から最先端研究までの概説を行うとともに、光と物質の相互作用に関する量子力学的記述について学ぶ。
No. 6
項目
分光法(1)
内容
電子分光とそこから得られる情報について学ぶ。
No. 7
項目
分光法(2)
内容
紫外可視分光とそこから得られる情報について学ぶ。
No. 8
項目
分光法(3)
内容
振動分光の理論的扱いについて学ぶ。
No. 9
項目
分光法(4)
内容
振動分光とそこから得られる情報について学ぶ。
No. 10
項目
分光法(5)
内容
回転分光とそこから得られる情報について学ぶ。
No. 11
項目
分光法(6)
内容
スピンの関わる分光法とそこから得られる情報について学ぶ。
No. 12
項目
分光実験手法(1)
内容
分光実験の実際のセットアップについて議論する。
No. 13
項目
分光実験手法(2)
内容
高度な分光実験の実際のセットアップについて議論する。
No. 14
項目
分光学の現在と展望
内容
最先端の分光実験についてトピックスを紹介し、発展性について議論する。
No. 15
項目
まとめ
内容
全体の確認と復習

到達目標

光と分子の相互作用に基づいて光学過程を理解し、考察できるようになるとともに、他者に説明できるようになること。また、実際のスペクトルについて解析方法を知り、可能な限りの情報を抽出できるようになること。

評価基準

輪読への参加状況(説明時の準備や出来栄え、他者との討論)をもとに評価する。授業への積極的な参加は加点対象とし、合理的な理由のない欠席や明らかな予習不足は大きく減点する。

準備学習(予習・復習)

【予習と復習に必要な時間は毎回 4 時間(合計 60 時間)】
担当範囲に関わらず、次回の資料に目を通し、疑問点をまとめておくこと。読み進めていく中で、必要な際に以前の資料を見返して確認すること。

実務経験のある教員情報

文部科学省管轄の研究機関で分子分光法の開発に従事した経験をもとに、分光計測の実際や、開発の現場状況について紹介する。

関連科目

(なし)

その他

フィードバックは討論の中で行う。講義を聴講するだけでは物理化学の深い理解は得られない。主体的な説明や参加者間との討論の中で学んでいく過程を体感いただきたい。
討論の進捗状況によって資料を増減して調整する。関連参考書は多岐にわたるため、講義中に別途紹介する。

教材

種別書名著者・編者発行所
教科書なし
参考書Spectra of Atoms and MoleculesPeter F BernathOxford Univ. Press
参考書分子分光学中田 宗隆東京化学同人
参考書
教科書
署名
なし
著者・編者
発行所
参考書
署名
Spectra of Atoms and Molecules
著者・編者
Peter F Bernath
発行所
Oxford Univ. Press
参考書
署名
分子分光学
著者・編者
中田 宗隆
発行所
東京化学同人
参考書
署名
著者・編者
発行所