英文名 | Linear Algebra Ⅱ | |
---|---|---|
科目概要 | 物理学科 1年 3群科目 必修 2単位 後期 15 コマ 講義 週1コマ | |
科目責任者 | 松井 崇 | |
担当者 | 松井 崇※ | |
備考 | 科目ナンバリング:SP301-PF12 |
物理的な原理を理解し、これを基盤として測定・解析・情報処理技術を身につけるために必要となる数理的思考の根幹となる「線形代数学」の考え方、およびその取り扱いに習熟する。
線形写像や行列の固有値問題について学ぶ。特にそれらが幾何学的な問題や物理への応用などにおいて、ベクトル・行列・行列式の計算に帰着されることについて解説する。
板書およびスライドによる講義に加え、講義時間内の例題問題および講義課題として課題レポートを課し、具体的な例題・問題について手を動かして計算するという実践練習も行う。
回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
---|---|---|---|
1 | ベクトル・行列の復習 (1) | 線形空間、 行列計算の復習 | 松井 崇 |
2 | ベクトル・行列の復習 (2) | 1次独立・1次従属、 グラムシュミットの直交化、 関数空間 | 松井 崇 |
3 | 線形写像 (1) | 線形写像の表現行列、 幾何学的意味、 有向面積 | 松井 崇 |
4 | 線形写像 (2) | 直交変換、 ユニタリー変換、 核空間・像空間、 次元定理 | 松井 崇 |
5 | 固有値・固有ベクトル (1) | 固有多項式、 固有値、 固有ベクトル、 行列の対角化 | 松井 崇 |
6 | 固有値・固有ベクトル (2) | 実対称行列の場合、 エルミート行列の場合、 正規行列 | 松井 崇 |
7 | 固有値・固有ベクトル (3) | 対角化できない場合、 ジョルダン標準形、 スペクトル分解 | 松井 崇 |
8 | 固有値・固有ベクトル (4) | ケーリー・ハミルトンの定理と最小多項式、 フロベニウスの定理、 相似変換 | 松井 崇 |
9 | 固有値・固有ベクトル (5) | 行列の関数 | 松井 崇 |
10 | 第9回までのまとめ | 固有値・固有ベクトルのまとめ | 松井 崇 |
11 | さまざまな応用 (1) | 2 次式で表される曲線・曲面、 2 次曲線の標準化、 正定値2 次形式 | 松井 崇 |
12 | さまざまな応用 (2) | 最小二乗法、 回帰曲線、 多変量解析(主成分分析) | 松井 崇 |
13 | さまざまな応用 (3) | 多項間漸化式、 連立漸化式、 同伴行列 | 松井 崇 |
14 | さまざまな応用 (4) | 行列の線形微分方程式 | 松井 崇 |
15 | まとめ | 全体のまとめ | 松井 崇 |
3次までの行列・行列式の計算が確実にでき、固有値問題が解けるようになること。さらに、その応用問題を理解できること。
レポート課題(20%)および学期末試験(80%)の成績により総合的に評価する。なお、講義欠席は減点する。
【授業時間外に必要な学習時間:合計60 時間】
予め当該講義に該当する教科書の内容を事前に把握すること。また、講義の復習としてレポート課題を解答すること。
企業での研究経験をもとに、線形代数の重要性について解説する。
線形代数I
フィードバック方法として、例題問題は講義内で解答を示し、レポート課題は次回で解答例を示す。特に、レポート課題のうち、正答率の低いものや別の解法がある問題はその詳解を示す。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
---|---|---|---|
教科書 | 工科系線形代数[新訂版] | 筧三朗 | 数理工学社 |
参考書 | 意味がわかる線形代数 | 石井俊全 | ベレ出版 |
参考書 | 線形代数30講 | 志賀浩二 | 朝倉出版 |