Web Syllabus(講義概要)
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機器分析学
英文名Spectroscopic Identification of Molecules
科目概要化学科 2年 3群科目 必修 2単位 前期 15 コマ 講義 週1コマ
生物科学科 2年 3群科目 B選択 2単位 前期 15 コマ 講義 週1コマ
科目責任者犬井 洋
担当者犬井 洋
備考科目ナンバリング:SC301-CA21
科目ナンバリング:SB301-Ch27

教員免許取得のための必修科目

科目教科に関する専門的事項(中・高 理科)
施行規則に定める科目区分
  • 化学

授業の目的

合成や反応により新しい化合物を手にしたとき、その分子の構造をどのようにして知ることができるであろうか。現在では高度に発達した機器により測定し、そこから得られる情報を総合的に解析して分子構造を決定することになる。この講義では、各種機器分析法の基本的原理を理解し、測定結果(スペクトルデータ)を矛盾なく説明できる分子構造を導き出せるようになることを目的とする。

DPとの関連

SG1SC1SB1

教育内容

紫外可視分光法(UV-Vis)、赤外分光法(IR)、核磁気共鳴分光法(NMR)、質量分析法(MS)の測定原理と測定装置、および得られる測定結果(スペクトル)の解釈の仕方について講義する。

教育方法

教科書、配布資料および映像を用いて、板書にて講義を行う。講義内では小テストや演習問題も解き、その解説を行うことで理解の定着を図る。

授業内容

項目内容担当者
1序論、電磁波と物質の相互作用講義の目的と概要、原子や分子の量子力学的性質、電磁波の性質(波長・周波数・エネルギー)、様々な電磁波と原子・分子の係わり、吸光度、透過率、Lambert‒Beer の法則について学ぶ。犬井 洋
2紫外可視分光法(1)紫外可視吸収の原理と測定装置、電子遷移、許容・禁制遷移について学ぶ。犬井 洋
3紫外可視分光法(2)紫外可視吸収スペクトルの解釈と分子構造(π共役系化合物とHOMO-LUMO エネルギーギャップ)について学ぶ。犬井 洋
4赤外分光法(1)赤外吸収の原理と測定法、Hooke の法則、基準振動、振動モードと赤外吸収バンドの関係、重原子同位体効果について学ぶ。犬井 洋
5赤外分光法(2)赤外吸収スペクトルの解釈、特性吸収帯(官能基領域、指紋領域)について学ぶ。犬井 洋
6核磁気共鳴分光法(1)NMR の原理、スピンの歳差運動と緩和時間、ゼーマン分裂、共鳴周波数について学ぶ。犬井 洋
7核磁気共鳴分光法(2)1H-NMR における磁気遮蔽、有効共鳴周波数およびケミカルシフト、環電流について学ぶ。犬井 洋
8核磁気共鳴分光法(3)1H-NMR におけるスピン-スピンカップリングとシグナルの分裂、N+1 則について学ぶ。犬井 洋
9核磁気共鳴分光法(4)1H-NMR におけるシグナルの積分値、1H-NMR スペクトルの解析方法について学ぶ。犬井 洋
10核磁気共鳴分光法(5)13C-NMR における感度、広帯域デカップリング、ケミカルシフトについて学ぶ。犬井 洋
11核磁気共鳴分光法(6)13C-NMR スペクトルの解析方法、経験則、DEPT について学ぶ。犬井 洋
12質量分析法(1)質量分析法の原理、イオン化法とイオン選別法、m/z 値、分子イオンとフラグメントイオンについて学ぶ。犬井 洋
13質量分析法(2)MS スペクトルの解析方法、フラグメンテーション(ラジカル開裂、イオン開裂、McLaff erty 転位など)、高分解能分子イオン、不足水素指標(不飽和度)について学ぶ。犬井 洋
14演習IR, NMR, MS スペクトルを用いて構造決定を行う際の手順を問題演習を通じて解説する。犬井 洋
15演習とまとめ第14 回と同様の問題演習および全体の確認と復習を行う。犬井 洋
No. 1
項目
序論、電磁波と物質の相互作用
内容
講義の目的と概要、原子や分子の量子力学的性質、電磁波の性質(波長・周波数・エネルギー)、様々な電磁波と原子・分子の係わり、吸光度、透過率、Lambert‒Beer の法則について学ぶ。
担当者
犬井 洋
No. 2
項目
紫外可視分光法(1)
内容
紫外可視吸収の原理と測定装置、電子遷移、許容・禁制遷移について学ぶ。
担当者
犬井 洋
No. 3
項目
紫外可視分光法(2)
内容
紫外可視吸収スペクトルの解釈と分子構造(π共役系化合物とHOMO-LUMO エネルギーギャップ)について学ぶ。
担当者
犬井 洋
No. 4
項目
赤外分光法(1)
内容
赤外吸収の原理と測定法、Hooke の法則、基準振動、振動モードと赤外吸収バンドの関係、重原子同位体効果について学ぶ。
担当者
犬井 洋
No. 5
項目
赤外分光法(2)
内容
赤外吸収スペクトルの解釈、特性吸収帯(官能基領域、指紋領域)について学ぶ。
担当者
犬井 洋
No. 6
項目
核磁気共鳴分光法(1)
内容
NMR の原理、スピンの歳差運動と緩和時間、ゼーマン分裂、共鳴周波数について学ぶ。
担当者
犬井 洋
No. 7
項目
核磁気共鳴分光法(2)
内容
1H-NMR における磁気遮蔽、有効共鳴周波数およびケミカルシフト、環電流について学ぶ。
担当者
犬井 洋
No. 8
項目
核磁気共鳴分光法(3)
内容
1H-NMR におけるスピン-スピンカップリングとシグナルの分裂、N+1 則について学ぶ。
担当者
犬井 洋
No. 9
項目
核磁気共鳴分光法(4)
内容
1H-NMR におけるシグナルの積分値、1H-NMR スペクトルの解析方法について学ぶ。
担当者
犬井 洋
No. 10
項目
核磁気共鳴分光法(5)
内容
13C-NMR における感度、広帯域デカップリング、ケミカルシフトについて学ぶ。
担当者
犬井 洋
No. 11
項目
核磁気共鳴分光法(6)
内容
13C-NMR スペクトルの解析方法、経験則、DEPT について学ぶ。
担当者
犬井 洋
No. 12
項目
質量分析法(1)
内容
質量分析法の原理、イオン化法とイオン選別法、m/z 値、分子イオンとフラグメントイオンについて学ぶ。
担当者
犬井 洋
No. 13
項目
質量分析法(2)
内容
MS スペクトルの解析方法、フラグメンテーション(ラジカル開裂、イオン開裂、McLaff erty 転位など)、高分解能分子イオン、不足水素指標(不飽和度)について学ぶ。
担当者
犬井 洋
No. 14
項目
演習
内容
IR, NMR, MS スペクトルを用いて構造決定を行う際の手順を問題演習を通じて解説する。
担当者
犬井 洋
No. 15
項目
演習とまとめ
内容
第14 回と同様の問題演習および全体の確認と復習を行う。
担当者
犬井 洋

到達目標

各種機器分析法の物理化学的な基本原理および得られるデータの意味を理解できるようになる。各種スペクトルを総合的に解析し、簡単な有機分子の構造決定ができるようになる。

評価基準

期末試験(100%)により評価する。なお、欠席・遅刻は減点する。

準備学習(予習・復習)

【授業時間外に必要な学習時間:合計60 時間】
配布資料と講義内容をもとにオリジナルノートを作成することを強く勧める。この作業により、理解が深まるはずである。
また、このノートは期末試験に持ち込むことができ、まとめ方や見易さの質が得点に影響を与えると思われる。予習するべき事柄については、講義内で伝えるので、教科書などの該当する部分を読んでおくこと。

実務経験のある教員情報

該当教員無し

関連科目

有機化学実験、機器分析学演習、機器分析実践演習

その他

小テストは採点して次回の講義で返却する。その際、解答や考え方を示す。期末試験についてはGoogle Classroom に講評を掲載する。2SB の学生も履修できますが、有機化合物の構造に関する基礎知識が必要となります。

教材

種別書名著者・編者発行所
教科書有機化合物のスペクトルによる同定法(第8 版)Silverstein 他東京化学同人
参考書(なし)
教科書
署名
有機化合物のスペクトルによる同定法(第8 版)
著者・編者
Silverstein 他
発行所
東京化学同人
参考書
署名
(なし)
著者・編者
発行所