Web Syllabus(講義概要)
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分子生物学
英文名Molecular Biology
科目概要化学科 2年 3群科目 B選択 2単位 前期 15 コマ 講義 週1コマ
物理学科 3年 3群科目 B選択 2単位 前期 15 コマ 講義 週1コマ
科目責任者伊藤 道彦
担当者伊藤 道彦
備考科目ナンバリング:SC301-Bi21
科目ナンバリング:SP301-Bi31

授業の目的

分子生物学は、生命現象を分子の言葉で理解しようとする現代生命科学の根幹に位置づけられつつある学問領域である。本講義では、真核および原核細胞における生命情報の複製ならびに伝達の分子機構の基本を学習し、その共通性と差異性を理解することによって、生命とは何か、進化を含め、自分の言葉で語れることを、目標とする。

DPとの関連

SG1SG2SG3

教育内容

20 世紀後半に誕生し発展し続けている分子生物学において、歴史的経緯および現代における問題点を加味しながら、遺伝情報の複製、遺伝情報の伝達(転写および翻訳)の基本的分子機構を解説する。具体的には、真核あるいは原核細胞において、主に、染色体あるいはDNA、RNA、タンパク質等の高分子物質の構造と機能、遺伝子の発現と調節機構を学習すると共に、その分子機構の意味を考察する。キーワード:生命情報、セントラルドクマ(DNA ⇆ RNA → タンパク質)

教育方法

教科書等から抜粋して作製した配布資料をパワポで概説する。授業中の問い(課題)に対してその場で考え、web上で回答してもらう。課題によっては皆で議論する。できればグループワーク等を行い、プレゼンしてもらう。

授業内容

項目内容担当者
1分子生物学とは生命とは?:生命を情報という概念から捉える。生命とは何かを考える機会を持ってもらう。伊藤 道彦
2情報物質としての遺伝子遺伝子の構造を学び、染色体とクロマチン、およびゲノムという概念を理解する伊藤 道彦
3遺伝情報の複製1DNA の複製機構1:DNA 合成酵素の分子機構を理解する伊藤 道彦
4遺伝情報の複製2DNA の複製機構2:リーディング鎖、ラギング鎖の意味を理解する伊藤 道彦
5遺伝情報の複製3DNA の複製機構3:テロメアの複製機構を学ぶ伊藤 道彦
6DNA の変異突然変異について学び、疾患や進化について考える伊藤 道彦
7遺伝情報の転写1RNA の合成機構1:RNA 合成酵素の分子機構を理解する伊藤 道彦
8遺伝情報の転写2RNA の合成機構2:原核生物の基本的転写機構を理解する伊藤 道彦
9遺伝情報の転写3RNA の合成機構3:原核生物ののオペロン制御による転写機構(プロモーター、オペレーター)を理解し、その利点を考察する伊藤 道彦
10遺伝情報の転写4RNA の合成機構4:真核生物の転写(プロモーター、エンハンサー、クロマチン制御)を理解し、その分子機構を考察する伊藤 道彦
11真核生物のmRNA真核生物のmRNA の転写後修飾を学び、その意味を考える伊藤 道彦
12遺伝情報の翻訳1タンパク質の合成1:遺伝暗号の意味、tRNA、rRNA の役割を理解する伊藤 道彦
13遺伝情報の翻訳2タンパク質の合成2:翻訳の分子機構の全体像を理解し、そのシステム構築に関して考察する伊藤 道彦
14生命進化、分子進化生命誕生から生命進化、および分子進化(DNA・遺伝子進化・タンパク質進化・ゲノム進化)および生命システム進化を考察する伊藤 道彦
15まとめ全体の確認と復習伊藤 道彦
No. 1
項目
分子生物学とは
内容
生命とは?:生命を情報という概念から捉える。生命とは何かを考える機会を持ってもらう。
担当者
伊藤 道彦
No. 2
項目
情報物質としての遺伝子
内容
遺伝子の構造を学び、染色体とクロマチン、およびゲノムという概念を理解する
担当者
伊藤 道彦
No. 3
項目
遺伝情報の複製1
内容
DNA の複製機構1:DNA 合成酵素の分子機構を理解する
担当者
伊藤 道彦
No. 4
項目
遺伝情報の複製2
内容
DNA の複製機構2:リーディング鎖、ラギング鎖の意味を理解する
担当者
伊藤 道彦
No. 5
項目
遺伝情報の複製3
内容
DNA の複製機構3:テロメアの複製機構を学ぶ
担当者
伊藤 道彦
No. 6
項目
DNA の変異
内容
突然変異について学び、疾患や進化について考える
担当者
伊藤 道彦
No. 7
項目
遺伝情報の転写1
内容
RNA の合成機構1:RNA 合成酵素の分子機構を理解する
担当者
伊藤 道彦
No. 8
項目
遺伝情報の転写2
内容
RNA の合成機構2:原核生物の基本的転写機構を理解する
担当者
伊藤 道彦
No. 9
項目
遺伝情報の転写3
内容
RNA の合成機構3:原核生物ののオペロン制御による転写機構(プロモーター、オペレーター)を理解し、その利点を考察する
担当者
伊藤 道彦
No. 10
項目
遺伝情報の転写4
内容
RNA の合成機構4:真核生物の転写(プロモーター、エンハンサー、クロマチン制御)を理解し、その分子機構を考察する
担当者
伊藤 道彦
No. 11
項目
真核生物のmRNA
内容
真核生物のmRNA の転写後修飾を学び、その意味を考える
担当者
伊藤 道彦
No. 12
項目
遺伝情報の翻訳1
内容
タンパク質の合成1:遺伝暗号の意味、tRNA、rRNA の役割を理解する
担当者
伊藤 道彦
No. 13
項目
遺伝情報の翻訳2
内容
タンパク質の合成2:翻訳の分子機構の全体像を理解し、そのシステム構築に関して考察する
担当者
伊藤 道彦
No. 14
項目
生命進化、分子進化
内容
生命誕生から生命進化、および分子進化(DNA・遺伝子進化・タンパク質進化・ゲノム進化)および生命システム進化を考察する
担当者
伊藤 道彦
No. 15
項目
まとめ
内容
全体の確認と復習
担当者
伊藤 道彦

到達目標

・遺伝情報の複製機構、伝達機構およびその調節機構を理解する。
・生命とは何か、自分の言葉で語る。
・生命情報の複製・伝達・調節における分子機構の意味を考察する。

評価基準

定期試験(70%)、授業中の課題・グループワーク・プレゼン等(30%)により、総合的に評価する。

準備学習(予習・復習)

【授業時間外に必要な学習時間:1 コマあたり4時間】
予習:次回の授業範囲を概観し、疑問点を列挙しておくこと。
復習:ノート、配布プリント、参考者、web等で復習する。生命システムを機能と進化という側面から自ら考察する。

実務経験のある教員情報

該当教員なし

関連科目

遺伝子工学

その他

生命に対しての疑問を自ら持ち、それに対して回答を考える想像力・創造力を養う。

教材

種別書名著者・編者発行所
教科書プリント配布
教科書オス脳ミーム伊藤道彦幻冬舎メディア
参考書ビギナーズ生物学太田安隆・高松信彦化学同人
教科書
署名
プリント配布
著者・編者
発行所
教科書
署名
オス脳ミーム
著者・編者
伊藤道彦
発行所
幻冬舎メディア
参考書
署名
ビギナーズ生物学
著者・編者
太田安隆・高松信彦
発行所
化学同人