英文名 | Modern Physics | |
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科目概要 | 物理学科 2年 3群科目 必修 2単位 後期 15 コマ 講義 週1コマ | |
科目責任者 | 川﨑 健夫 | |
担当者 | 川﨑 健夫 | |
備考 | 科目ナンバリング:SP301-PF24 |
科目 | 教科に関する専門的事項(中・高 理科) |
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施行規則に定める科目区分 |
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現代社会は発展した科学技術によって支えられているが、その根底には物理学を始めとする基礎科学の学問体系が構築されている。物理学は20 世紀初頭に劇的な発展を遂げた。それまでの「古典物理学」とは全く異なる概念の理解が必要となり、それら複数の学問分野はまとめて「現代物理学」と呼ばれる。本講義では現代物理学を学ぶための導入として、量子力学・相対性理論・統計物理学の基礎を習得することを目的とする。
古典力学の適用限界とそれに代わる量子力学、相対性理論の概要について解説し、その考え方を理解することを主題とする。
板書を多用する講義をおこなう。3 年次において「量子力学I・II」「相対性理論」を履修する際に、見返すことのできるノートを作成することも重要な目的である。講義中に例題に取り組むことにより理解を深める。
回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
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1 | 特殊相対論I | ドップラー効果、ローレンツ変換 | 川﨑 健夫 |
2 | 特殊相対論II | 局所時間、質量とエネルギー | 川﨑 健夫 |
3 | 波動の粒子性 | 光電効果、コンプトン効果、黒体放射 | 川﨑 健夫 |
4 | 粒子の波動性 | ドブロイ波、不確定性原理 | 川﨑 健夫 |
5 | 原子構造I | 原子模型、ラザフォード散乱 | 川﨑 健夫 |
6 | 原子構造II | ボーア模型、エネルギー準位とスペクトル | 川﨑 健夫 |
7 | 初期量子論I | 波動関数、シュレディンガー方程式 | 川﨑 健夫 |
8 | 初期量子論II | 箱型・井戸型ポテンシャル、調和振動子、トンネル効果 | 川﨑 健夫 |
9 | 水素原子の量子論I | 量子数、原子の構造、3次元極座標 | 川﨑 健夫 |
10 | 水素原子の量子論II | 排他原理、多電子原子 | 川﨑 健夫 |
11 | 水素原子の量子論III | 軌道角運動量、スピン | 川﨑 健夫 |
12 | 原子核I | 陽子・中性子、核力、同位体 | 川﨑 健夫 |
13 | 原子核II | 放射性崩壊、放射線・放射能、半減期 | 川﨑 健夫 |
14 | 素粒子 | レプトン、クォーク、4つの力 | 川﨑 健夫 |
15 | まとめ | 全体の確認と復習 | 川﨑 健夫 |
これまで学習した古典力学の範囲を越えた、新しい物理( 相対性理論・量子力学・原子核/ 素粒子物理学等) の枠組みを理解する。古典力学と異なる点や適用すべき対象・状態について説明できるようになる。これらの学問分野の課題について、独力で基本的な計算が出来るようになる。
講義中の小テスト(40%)、期末テスト(60%) によって評価する。
【授業時間外に必要な学習時間:授業時間外に必要な学習の時間:1コマあたり4 時間程度】
予習:授業範囲に前もって目を通し、理解が困難な概念や計算を把握しておく。教科書は指定しないが、参考書(1) に沿った順番で講義を行う。
復習:講義内容の深い理解に努める。計算式は、必ず自身で手を動かして確認することが必要である。講義内容に沿った課題を課し、小テストにより理解度を確認するので、独力でスラスラと解けるようになること。
該当教員なし
3 年次「量子力学I・II」「量子力学演習I・II」「相対性理論」の基礎となる講義内容である。
毎回行う小テストについては、終了後に簡単な解説を行う。また、採点後にコメントを付して返却する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | ( なし) | ||
参考書 | (1) 現代物理学 | 原康夫 | 裳華房 |
参考書 | (2) 量子力学入門 | 阿部龍蔵 | 岩波書店 |
参考書 | (3) 量子力学I | 猪木慶治・川合光 | 講談社 |