Web Syllabus(講義概要)
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生物物理学序論
英文名Introduction to Molecular Biophysics
科目概要物理学科 2年 3群科目 必修 2単位 前期 15 コマ 講義 週1コマ
生物科学科 2年 3群科目 B選択 2単位 前期 15 コマ 講義 週1コマ
化学科 3年 3群科目 B選択 2単位 前期 15 コマ 講義 週1コマ
科目責任者小寺 義男
担当者小寺 義男大石 正道山村 滋典
備考科目ナンバリング:SP301-PB22
科目ナンバリング:SB301-Ph22
科目ナンバリング:SC301-Ph22

授業の目的

物理学は“ 物(または現象)” の“ 理(原理、しくみ)” を知るための学問であり、その研究は、新たな観点(新たな理論や技術や解析方法)を作り、その観点で未知な世界を知る(まだ見えていない世界を見る)ことを目的としている。この授業では、分子、細胞、個体という階層性の上に成り立っている生物の高度なシステムについて学び、物理的な観点がこれらのシステムを理解するために重要であることを知る。これを通して、様々な境界領域において新たな世界を切り拓くための物理学を基盤とした研究の可能性を認識する。

DPとの関連

SG2SP2

教育内容

生命・生物の高度なシステムを理解するためには、その主な担い手であるタンパク質が働いている場の理解と、その中で様々な働きを行っている個々のタンパク質の機能を理解する必要がある。本講義では始めに生物システムとその主な担い手であるタンパク質について話をし、タンパク質の機能解析において非常に重要な「分子レベルの構造情報」を取得するために重要な役割を果たしているX線結晶構造解析の原理を解説する。その後、個々のタンパク質の機能、タンパク質間のネットワークが織りなす生命・生物システムについて実例をもとに解説する。

教育方法

パワーポイントを中心に講義を展開する。

授業内容

項目内容担当者日時
1はじめに物理学、物理的思考・観点について小寺 義男
4/9②
2生物のシステムについて(1)生物のシステムとは小寺 義男
4/16②
3生物のシステムについて(2)生物システムとその担い手小寺 義男
4/23②
4生物のシステムにおけるタンパク質タンパク質の基本小寺 義男
5/7②
5生物システムを理解するために生物システムを理解するための2つの観点小寺 義男
5/14②
6分子レベルの構造情報の取得 X線結晶構造解析(1)結晶における対称性山村 滋典
5/21②
7分子レベルの構造情報の取得 X線結晶構造解析(2)結晶によるX線回折山村 滋典
5/28②
8分子レベルの構造情報の取得 X線結晶構造解析(3)構造モデルの導出、構造精密化山村 滋典
6/4②
9分子レベルの構造情報の取得 X線結晶構造解析(4)X線結晶構造解析の実際山村 滋典
6/11②
10システムとしての生物(1)ゲノムからプロテオームへ大石 正道
6/18②
11システムとしての生物(2)タンパク質の翻訳後修飾大石 正道
6/25②
12システムとしての生物(3)活性酸素による生体分子の傷害大石 正道
7/2②
13システムとしての生物(4)生物を構成するシステムの階層性大石 正道
7/9②
14生物システムの理解に向けて分子的観点とオミクス的観点による生物システムの理解小寺 義男
7/16②
15まとめ全体の確認と復習小寺 義男
7/23②
No. 1
項目
はじめに
内容
物理学、物理的思考・観点について
担当者
小寺 義男
日時
4/9②
No. 2
項目
生物のシステムについて(1)
内容
生物のシステムとは
担当者
小寺 義男
日時
4/16②
No. 3
項目
生物のシステムについて(2)
内容
生物システムとその担い手
担当者
小寺 義男
日時
4/23②
No. 4
項目
生物のシステムにおけるタンパク質
内容
タンパク質の基本
担当者
小寺 義男
日時
5/7②
No. 5
項目
生物システムを理解するために
内容
生物システムを理解するための2つの観点
担当者
小寺 義男
日時
5/14②
No. 6
項目
分子レベルの構造情報の取得 X線結晶構造解析(1)
内容
結晶における対称性
担当者
山村 滋典
日時
5/21②
No. 7
項目
分子レベルの構造情報の取得 X線結晶構造解析(2)
内容
結晶によるX線回折
担当者
山村 滋典
日時
5/28②
No. 8
項目
分子レベルの構造情報の取得 X線結晶構造解析(3)
内容
構造モデルの導出、構造精密化
担当者
山村 滋典
日時
6/4②
No. 9
項目
分子レベルの構造情報の取得 X線結晶構造解析(4)
内容
X線結晶構造解析の実際
担当者
山村 滋典
日時
6/11②
No. 10
項目
システムとしての生物(1)
内容
ゲノムからプロテオームへ
担当者
大石 正道
日時
6/18②
No. 11
項目
システムとしての生物(2)
内容
タンパク質の翻訳後修飾
担当者
大石 正道
日時
6/25②
No. 12
項目
システムとしての生物(3)
内容
活性酸素による生体分子の傷害
担当者
大石 正道
日時
7/2②
No. 13
項目
システムとしての生物(4)
内容
生物を構成するシステムの階層性
担当者
大石 正道
日時
7/9②
No. 14
項目
生物システムの理解に向けて
内容
分子的観点とオミクス的観点による生物システムの理解
担当者
小寺 義男
日時
7/16②
No. 15
項目
まとめ
内容
全体の確認と復習
担当者
小寺 義男
日時
7/23②

到達目標

生物をシステムの集合体として理解する生物システム学について理解し、物理法則を基盤とした考え方、手法、観点がフロンティアを切り開くために重要であることを理解する。

評価基準

評価は、講義中の課題、レポート及び定期試験の総合評価とする。講義中の課題20%、レポート20%、定期試験60%。

準備学習(予習・復習)

【授業時間外に必要な学習時間:1コマあたり4時間】
予習:事前に周知された講義概要を把握し、関連する内容について情報の収集や自身の意見・考察等をまとめておく。
復習:授業の配布書類をもとに講義内容の復習とより深い理解に努める。また、授業内に課題が出された場合はレポートにまとめる。

実務経験のある教員情報

該当教員なし

関連科目

生物物理学Ⅰ、生物システム学演習Ⅰ、生物物理学Ⅱ

その他

・講義中の課題は学生が解答後に解説し、必要に応じてレポート課題とします。
・レポート課題については、次回の授業で特徴的な見解や誤解についてコメントします。
・定期試験終了後、クラスルームにて講評を行います。

教材

種別書名著者・編者発行所
教科書配布プリント
参考書Essential タンパク質科学Mike Williamson 著
津本浩平、植田 正、前仲勝実 監訳
南江堂
教科書
署名
配布プリント
著者・編者
発行所
参考書
署名
Essential タンパク質科学
著者・編者
Mike Williamson 著
津本浩平、植田 正、前仲勝実 監訳
発行所
南江堂