Web Syllabus(講義概要)
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量子エレクトロニクス
英文名Quantum Electronics
科目概要物理学科 3年 3群科目 A選択 2単位 前期 15 コマ 講義 週1コマ
化学科 3年 3群科目 B選択 2単位 前期 15 コマ 講義 週1コマ
科目責任者三森 康義
担当者三森 康義
備考科目ナンバリング:SP301-PA35
科目ナンバリング:SC301-Ph34

授業の目的

光の波としての性質及び粒子としての性質(二重性)を理解する。光と物質の相互作用から様々な光学応答が導かれることを理解し,量子エレクトロニクス分野の最先端技術を学ぶ。

DPとの関連

SG1SP1

教育内容

幾何光学と波動光学を復習してから,光と物質の相互作用および量子光学を理解する。高強度レーザーによって引き起こされる様々な非線形光学応答とそれが最先端量子エレクトロニクス技術にどのように応用されているかを学ぶ。

教育方法

板書とパワーポイントを併用して講義を行う。また,必要に応じてレポート課題を課す。

授業内容

項目内容担当者
1光の二重性と量子光学光とは何かを学び,光の二重性と量子光学の重要性を理解する。三森 康義
2幾何光学と波動光学幾何光学と波動光学を復習し,回折および集光の概念を理解する。三森 康義
3レーザー(1)自然放出,誘導放出,反転分布,光共振器(モードと安定性)を学び,レーザ発振のための基礎物理および発振条件を理解する。三森 康義
4レーザー(2)レーザー光の強度,短パルス化,モード同期を学び,レーザーが自然放出の光といかに違うかを理解する。三森 康義
5物質中の線形光学光と物質の相互作用の半古典論(物質は量子力学,光は古典的電磁波)を学び,線形分極,感受率,飽和の概念を理解する。三森 康義
6非線形光学(1)高強度レーザーによって引き起こされる非線形光学応答を学び,非線形感受率と非線形分極の概念を理解する。三森 康義
7非線形光学(2)非線形光学応答の具体例として,光パラメトリック発振と4光波混合を学ぶ。三森 康義
8非線形相互作用と分光学非線形光学応答の分光応用として,飽和吸収分光,2光子吸収,コヒーレントラマン分光を学ぶ。三森 康義
9コヒーレント過渡現象光学ブロッホ方程式を学び,縦緩和,横緩和,不均一横緩和の概念を理解する。三森 康義
10電磁場の量子化電磁場の量子化を学び,光子の生成消滅演算子,真空状態の概念を理解する。最先端量子エレクトロニクスの技術を理解するための基礎を学ぶ。三森 康義
11共振器量子電気力学ノーベル賞を受賞した最先端量子エレクトロニクスに触れる。
共振器量子電気力学(共振器QED)の基礎を学び,真空ラビ分裂の概念を理解する。
三森 康義
12レーザー冷却ノーベル賞を受賞した最先端量子エレクトロニクスに触れる。
レーザー冷却の基礎を学び,ボース・アインシュタイン凝縮への応用に触れる。
三森 康義
13コヒーレント状態とスクイーズド光ノーベル賞を受賞した最先端量子エレクトロニクスに触れる。
光のコヒーレント状態の基礎を学ぶ。真空スクイーズド光の概念を学びその応用に触れる。
三森 康義
14量子もつれノーベル賞を受賞した最先端量子エレクトロニクスに触れる。
量子もつれの非局所性を学び,量子情報および量子制御への応用に触れる。
三森 康義
15まとめ全体の確認と復習三森 康義
No. 1
項目
光の二重性と量子光学
内容
光とは何かを学び,光の二重性と量子光学の重要性を理解する。
担当者
三森 康義
No. 2
項目
幾何光学と波動光学
内容
幾何光学と波動光学を復習し,回折および集光の概念を理解する。
担当者
三森 康義
No. 3
項目
レーザー(1)
内容
自然放出,誘導放出,反転分布,光共振器(モードと安定性)を学び,レーザ発振のための基礎物理および発振条件を理解する。
担当者
三森 康義
No. 4
項目
レーザー(2)
内容
レーザー光の強度,短パルス化,モード同期を学び,レーザーが自然放出の光といかに違うかを理解する。
担当者
三森 康義
No. 5
項目
物質中の線形光学
内容
光と物質の相互作用の半古典論(物質は量子力学,光は古典的電磁波)を学び,線形分極,感受率,飽和の概念を理解する。
担当者
三森 康義
No. 6
項目
非線形光学(1)
内容
高強度レーザーによって引き起こされる非線形光学応答を学び,非線形感受率と非線形分極の概念を理解する。
担当者
三森 康義
No. 7
項目
非線形光学(2)
内容
非線形光学応答の具体例として,光パラメトリック発振と4光波混合を学ぶ。
担当者
三森 康義
No. 8
項目
非線形相互作用と分光学
内容
非線形光学応答の分光応用として,飽和吸収分光,2光子吸収,コヒーレントラマン分光を学ぶ。
担当者
三森 康義
No. 9
項目
コヒーレント過渡現象
内容
光学ブロッホ方程式を学び,縦緩和,横緩和,不均一横緩和の概念を理解する。
担当者
三森 康義
No. 10
項目
電磁場の量子化
内容
電磁場の量子化を学び,光子の生成消滅演算子,真空状態の概念を理解する。最先端量子エレクトロニクスの技術を理解するための基礎を学ぶ。
担当者
三森 康義
No. 11
項目
共振器量子電気力学
内容
ノーベル賞を受賞した最先端量子エレクトロニクスに触れる。
共振器量子電気力学(共振器QED)の基礎を学び,真空ラビ分裂の概念を理解する。
担当者
三森 康義
No. 12
項目
レーザー冷却
内容
ノーベル賞を受賞した最先端量子エレクトロニクスに触れる。
レーザー冷却の基礎を学び,ボース・アインシュタイン凝縮への応用に触れる。
担当者
三森 康義
No. 13
項目
コヒーレント状態とスクイーズド光
内容
ノーベル賞を受賞した最先端量子エレクトロニクスに触れる。
光のコヒーレント状態の基礎を学ぶ。真空スクイーズド光の概念を学びその応用に触れる。
担当者
三森 康義
No. 14
項目
量子もつれ
内容
ノーベル賞を受賞した最先端量子エレクトロニクスに触れる。
量子もつれの非局所性を学び,量子情報および量子制御への応用に触れる。
担当者
三森 康義
No. 15
項目
まとめ
内容
全体の確認と復習
担当者
三森 康義

到達目標

(1) 光の二重性を理解し,量子マスター方程式および量子力学的なコヒーレンスの概念を理解し説明できる。
(2) レーザーによって引き起こされる光学応答を学び,線形および様々な非線形光学応答を説明できる。
(3) 共振器QED,レーザー冷却,量子情報など,量子エレクトロニクス分野の最先端技術の概要を説明できる。

評価基準

定期試験を70%,レポート等を30%程度として総合的に評価する。

準備学習(予習・復習)

【授業時間外に必要な学習時間:1コマあたり4 時間】
予習:各項目の講義内容に前もって目を通し,理解が困難な概念を把握しておく。
復習:対になる演習講義がないため,必要に応じてレポート課題を課すので講義ノートを見なくても独力で解けるように復習する。

実務経験のある教員情報

三森康義:企業の研究・開発における量子エレクトロニクスの必要性・重要性について解説する。

関連科目

量子力学I、熱統計力学II

その他

レポートを回収後,解答例を配布する。講義に関する質問は随時受け付ける。

教材

種別書名著者・編者発行所
教科書講義中に指示する。
参考書Quantum Optics: An Introduction (Oxford Master Series in Physics) Mark FoxOxford University Press
参考書量子光学松岡正浩裳華房
参考書量子光学の考え方P. L. Knight, L. Allen内田老鶴圃
参考書光の量子論R. Loudon内田老鶴圃
参考書量子光学久我隆弘朝倉書店
教科書
署名
講義中に指示する。
著者・編者
発行所
参考書
署名
Quantum Optics: An Introduction (Oxford Master Series in Physics)
著者・編者
Mark Fox
発行所
Oxford University Press
参考書
署名
量子光学
著者・編者
松岡正浩
発行所
裳華房
参考書
署名
量子光学の考え方
著者・編者
P. L. Knight, L. Allen
発行所
内田老鶴圃
参考書
署名
光の量子論
著者・編者
R. Loudon
発行所
内田老鶴圃
参考書
署名
量子光学
著者・編者
久我隆弘
発行所
朝倉書店