| 英文名 | Biophysical Chemistry | |
|---|---|---|
| 科目概要 | 物理学科 ３年 ３群科目 A選択 ２単位 前期 15 コマ 講義 週1コマ | |
| 科目責任者 | 稲田 妙子 | |
| 担当者 | 稲田 妙子 | |
| 備考 | 科目ナンバリング：SP301-PB32 | |
生命現象の理解には、個々の分子の物理的・化学的性質を知るばかりではなく、分子間相互作用とその結果引き起こされる多様な反応を理解することが不可欠である。本講義では、反応速度論的取扱いと熱力学的取扱いの基本概念を理解するとともに生命現象の物理化学的アプローチの方法を学ぶ。
生体反応の理解に必要な、物理化学の基本概念と方法論を生命現象の具体例を取り上げ解説する。適宜、練習問題を課し理解度を深める。
配布プリントにそって講義を行い、理解を深めるための演習問題をレポート課題にする。
| 回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
|---|---|---|---|
| 1 | イントロダクション | 生体反応を理解するための物理化学的基礎 | 稲田 妙子 |
| 2 | 反応速度論（１） | 反応次数，反応速度式（１次反応，２次反応） | 稲田 妙子 |
| 3 | 反応速度論（２） | 並行反応，逐次反応，定常状態近似 | 稲田 妙子 |
| 4 | 反応速度論（３） | 平衡と速度論，緩和法 | 稲田 妙子 |
| 5 | 反応速度論（４） | 拡散方程式，拡散律速反応 | 稲田 妙子 |
| 6 | 反応速度論（５） | 電子移動過程の理論，マーカス理論 | 稲田 妙子 |
| 7 | 前半内容のまとめ | 前半内容の確認と復習 | 稲田 妙子 |
| 8 | 酵素反応（１） | 酵素反応速度論，ミカエリスーメンテン反応速度論 | 稲田 妙子 |
| 9 | 酵素反応（ 2 ） | 競合と阻害 | 稲田 妙子 |
| 10 | 酵素反応（ 3 ） | 協同性，アロステリック効果 | 稲田 妙子 |
| 11 | 膜輸送（１） | 生体膜の構造，受動輸送，能動輸送 | 稲田 妙子 |
| 12 | 膜輸送（２） | 膜表面電位，膜電位，ドナン平衡 | 稲田 妙子 |
| 13 | 生体分子の分光学的特性 | 生体分子の吸収スペクトルおよび蛍光特性，蛍光プローブ | 稲田 妙子 |
| 14 | 光化学反応 | 光化学反応，光合成 | 稲田 妙子 |
| 15 | まとめ | 全体の確認と復習 | 稲田 妙子 |
反応速度論的取扱いと、熱力学的取扱いの基本概念を理解し、生体反応を物理化学の観点から定量的に記述できること。
レポート課題および中間テスト（30%），定期試験（70%） により総合的に評価する。
【授業時間外に必要な学習時間：１回の講義に対し復習に4 時間程度】
講義の進行に応じて演習問題をだすので、配布プリント、教科書の該当項目を参照し次週までに解くこと。
該当教員なし
なし
レポート課題はフィードバックとして講義内で解説する。
| 種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
|---|---|---|---|
| 教科書 | 生命科学のための物理化学 | P. Atkins, J. de Paula | 東京化学同人 |
| 参考書 | バイオサイエンスのための物理化学 | TINOCO 等 | 東京化学同人 |