
| 英文名 | Organic ChemistryⅡ | |
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| 科目概要 | 化学科 2年 3群科目 必修 2単位 前期 15 コマ 講義 週1コマ 月2限 |
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| 科目責任者 | 長谷川 真士 | |
| 担当者 | 長谷川 真士 | |
| 備考 | 科目ナンバリング:SC301-CO21 |
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| 科目 | 教科に関する専門的事項(中・高 理科) |
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| 施行規則に定める科目区分 |
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有機化学Iで学習した基礎概念を踏まえ、有機反応を反応機構に基づいて理解し、論理的に説明できる能力を養うことを目的とする。脱離反応、付加反応、ラジカル反応、共役系および芳香族化合物の反応を通じて、電子の移動や分子構造に着目した考え方を身につける。本講義により、個々の反応を暗記するのではなく、有機化学全体を貫く基本原理に基づいて反応性を合理的に考察する力を修得することを目指す。
本講義では、不飽和炭化水素および官能基を有する有機化合物を対象として、以下の反応および概念を扱う。脱離反応、アルケン・アルキンへの付加反応、ラジカル反応、共役ジエン類の反応、Diels–Alder反応、芳香族性および芳香族求電子置換反応について、反応機構、位置選択性、立体選択性を中心に解説する。これらを通じて、有機化合物の構造と反応性の関係を体系的に理解する。
講義は指定した教科書に沿って進め、反応機構や重要概念については板書を用いて解説する。反応式や機構図を自ら描くことを重視し、電子の流れを意識した理解を促す。
| 回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
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| 1 | 不飽和炭化水素の構造および命名法について。 | 不飽和炭化水素の構造的特徴と命名法について学ぶ。二重結合・三重結合に由来する分子構造、異性体の基本概念を整理し、以後の反応理解の基礎を学ぶ。 | 長谷川 真士 |
| 2 | 脱離反応1 | 一分子脱離反応(E1反応)および二分子脱離反応(E2反応)の反応機構について学ぶ。反応条件や基質構造の違いによる反応経路の選択を理解する。 | 長谷川 真士 |
| 3 | 脱離反応2 | E1cB反応および、脱離反応の立体選択性について学ぶ。 | 長谷川 真士 |
| 4 | 脱離反応3 | ザイツェフ脱離およびホフマン脱離を取り上げ、置換反応との競合関係を含めて、脱離反応の合成への応用を理解する。 | 長谷川 真士 |
| 5 | アルケンへの付加反応1- 1 | ハロゲン化水素の付加反応を例に、アルケンへの付加反応の基本機構を学ぶ。位置選択性の考え方をカルボカチオンの安定性と関連づけて理解する。 | 長谷川 真士 |
| 6 | アルケンへの付加反応1- 2 | ハロゲンおよび水素の付加反応、オキシ水銀化反応について学ぶ。これらの反応を通じて、反応機構と生成物の構造との関係を理解する。 | 長谷川 真士 |
| 7 | アルキンへの付加反応 | アルキンに対する付加反応について学ぶ。アルケンとの反応の違いに着目し、反応条件による生成物の変化を理解する。 | 長谷川 真士 |
| 8 | 第1回〜第7回までのまとめ | 第1回〜第7回までの内容に関する考査(中間試験) | 長谷川 真士 |
| 9 | ラジカル反応 | ラジカルの生成と構造について学ぶ。ラジカルの付加反応および光ハロゲン化反応を通じて、ラジカル反応の特徴と反応機構を理解する。 | 長谷川 真士 |
| 10 | ジエン類およびアリル化合物 | 共役ジエン類およびアリル化合物の構造的特徴について学ぶ。共役による反応性の変化を理解し、Diels–Alder 反応を例に共役ジエン類の代表的反応を扱う。 | 長谷川 真士 |
| 11 | 共役と芳香族性 | 共役系および芳香族性の基本概念について学ぶ。 ベンゼンを例に芳香族性の成立条件を理解し、様々な芳香族化合物の構造的特徴を整理する。 |
長谷川 真士 |
| 12 | 芳香族求電子置換反応1 | 芳香族求電子置換反応の基本原理について学ぶ。 ニトロ化、ハロゲン化、Friedel–Crafts反応、ジアゾ化を例に、反応機構と芳香族性との関係を理解する。 |
長谷川 真士 |
| 13 | 芳香族求電子置換反応2 | 置換基を有する芳香族化合物における求電子置換反応の配向性について学ぶ。電子供与性・電子求引性置換基の効果を踏まえ、反応位置の決定要因を理解する。 | 長谷川 真士 |
| 14 | 芳香族求電子置換反応3 | 複数の芳香族求電子置換反応を組み合わせた多段階合成について学ぶ。置換基効果や反応順序を考慮し、目的化合物へ導く合成戦略の考え方を理解する。 | 長谷川 真士 |
| 15 | 芳香族化合物の種々の反応 | 芳香族化合物が示す種々の反応について学ぶ。 芳香族求電子置換反応や Birch 還元を例に、芳香族性の保持および破壊と反応性との関係を理解する。 |
長谷川 真士 |
本講義の修了時に、学生は以下を達成できることを目標とする。
1) 脱離反応、付加反応、ラジカル反応、芳香族求電子置換反応について、反応機構に基づいて説明できる。
2) 電子の移動、共役、立体要因などの観点から、有機化合物の反応性を考察できる。
3) 位置選択性や立体選択性を含め、反応条件と生成物の関係を論理的に説明できる。
4) 有機化学の基本原理を用いて、未知の反応や類似反応についても考えることができる。
反応名や生成物を覚えることではなく、反応機構や電子の流れに基づいて合理的に説明・考察できる力の修得を意図している。
中間試験(50 %)および期末試験(50%)により評価する。欠席は減点する。
【授業時間外に必要な学習時間:合計60時間】
本講義は指定した教科書に沿って進めるため、各回の授業前に該当箇所を読み、反応式や用語を確認して予習すること。復習として、講義内容を整理し、各章の演習問題および配付する追加問題に取り組むことを推奨する。
該当教員なし
なし
講義内容の理解を深めるため、教科書の章末問題を活用して繰り返し演習に取り組むことを推奨する。また、定期試験終了後には答案を返却し、各自の理解度を確認することで講義内容に対するフィードバックを行う。
| 種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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| 教科書 | クライン有機化学(上)(下) | David R. Klein | 東京化学同人 |
| 参考書 | (なし) |