
| 英文名 | Organic Photochemistry | |
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| 科目概要 | 理学研究科(修士課程) 分子科学専攻, 生物科学専攻 1~2年 2単位 後期 15 コマ 講義 週1コマ 月1限 |
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| 科目責任者 | 犬井 洋 | |
| 担当者 | 犬井 洋 | |
| 備考 | (関連科目) |
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有機分子は光吸収によって励起状態を生成し、その高いエネルギーを用いて発光や分解などの様々な化学現象を示す。
有機光化学はその現象とそこに関わる原理を扱う学問であり、これを理解することは光合成や視覚などの身近な仕組み、また高集積回路の製造などの応用を知ることにもつながる。この講義では、有機化合物が示す光反応の基礎と応用を研究例を通して理解することを目的とする。
分子と光の相互作用によって生じる励起状態の性質と、そこから起こる発光、分解、環化、異性化、電子移動、エネルギー移動等について解説する。また、有機光化学反応では励起状態から最終生成物に至る過程において、反応中間体と呼ばれる短寿命化学種が介在することが多い。この反応中間体は、光反応の方向性を決定づける重要なものであり、その構造や性質を知ることは有機光化学研究の対象となる。講義では、代表的な反応中間体であるカルベンやナイトレンの発生方法や反応性、およびそれらを直接観測するための極低温マトリックス単離法等の手法についても解説する。
講義は、配布資料に沿い板書にて行う。また、講義内容について受講者間でディスカッションをしてもらうこともある。
| 回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
|---|---|---|---|
| 1 | 序論 | 本講義で取り上げる光化学分野の概要 | 犬井 洋 |
| 2 | 光化学の基礎(1) | 光の性質・種類・エネルギー、分子による光の吸収と電子励起状態について学ぶ。 | 犬井 洋 |
| 3 | 光化学の基礎(2) | 遷移確率と選択律について学ぶ。 | 犬井 洋 |
| 4 | 光化学の基礎(3) | 光励起状態から起こり得る諸過程、Jablonski 図、発光現象(蛍光・リン光、エキシマ―発光)について学ぶ。 | 犬井 洋 |
| 5 | ベンゾフェノンの光化学 | 吸収スペクトルと溶媒効果、項間交差とりん光スペクトル、光反応性について学ぶ。 | 犬井 洋 |
| 6 | 光吸収と官能基 | カルボニル化合物、ニトロ化合物の光反応、Norrish type I、Norrish type II、光Flies転位について学ぶ。 | 犬井 洋 |
| 7 | 協奏的光環化反応 | 分子内閉環反応、分子間付加環化反応、軌道対称性保存則について学ぶ。 | 犬井 洋 |
| 8 | 分子間光反応初期過程(1) | 増感、エネルギー移動、共鳴機構と交換機構、消光、Stern-Volmer プロットについて学ぶ。 | 犬井 洋 |
| 9 | 分子間光反応初期過程(2) | 励起錯体形成、励起状態電子移動、溶媒分離イオン対、Rehm-Weller式について学ぶ。 | 犬井 洋 |
| 10 | 光異性化反応 | E-Z 異性化、視覚、フォトクロミズムについて学ぶ。 | 犬井 洋 |
| 11 | 光分解反応と反応中間体(1) | 極低温マトリックス単離法を用いた反応中間体の発生と直接観測、カルベン、ベンザイン、シクロブタジエンについて学ぶ。 | 犬井 洋 |
| 12 | 光分解反応と反応中間体(2) | アジド化合物の光分解とナイトレンの発生、アリールナイトレンの直接観測と反応性について学ぶ。また、アジリン化合物の光分解反応におけるの照射波長依存性についても学ぶ。 | 犬井 洋 |
| 13 | 有機光化学の応用(1) | フォトリソグラフィとフォトレジストについて学ぶ。 | 犬井 洋 |
| 14 | 有機光化学の応用(2) | 光親和性標識、光解離性保護基、光線力学療法について学ぶ。 | 犬井 洋 |
| 15 | まとめ | 全体の確認と復習 | 犬井 洋 |
有機化合物が光吸収によって起こす様々な現象を理解すること。有機光反応に介在する反応中間体の構造や性質およびその直接観測法について理解すること。
レポートと発表により評価する。レポートは光化学に関連する論文を読み、背景、実験、結果等に分けて要約したものとする。また、第13-15回目を利用してレポート内容についての発表も行ってもらいます。なお、欠席は減点する。
参考書や論文を読を通して講義内容を振り返り、光化学に興味をもって欲しいと思います。
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| 種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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| 教科書 | (なし) | ||
| 参考書 | 光化学I ( 基礎化学コース ) | 井上晴夫 他 | 丸善出版 |