
| 英文名 | Molecular Evolution | |
|---|---|---|
| 科目概要 | 物理学科 2年 3群科目 B選択 2単位 前期 講義 月4限 生物科学科 2年 3群科目 A選択 2単位 前期 15 講義 週1コマ 月4限 |
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| 科目責任者 | 伊藤 道彦 | |
| 担当者 | 伊藤 道彦 | |
| 備考 | 科目ナンバリング:SP301-Bi21 科目ナンバリング:SB301-Bi25 |
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進化系統学では、地球上の生物の生命誕生から多細胞生物への進化系統を、分子レベル(遺伝子進化、ゲノム進化)から細胞、個体、集団レベルで理解することにより、生命進化と生命多様性の凄さを感受し、進化システムを考察し、生命の未来を想像することが、大きな目的とする。この授業では、学生間での議論・討論を介して、生命の進化系統を理解するだけでなく、生命多様性の意味の有無を考え、また多様な生命の不思議さのメカニズムを想像することにより、想像力、創造力、独創力を養うことを目標とする。
地球上の生命の誕生、生命の起源を分子レベルで考察し、自己複製系とは何か?を考える。次に、単純な自己複製システムから、単細胞生物そして多細胞生物への生命進化・系統進化と生命多様化を概説し、進化とは何か?種とは何か?生命とは何か?を学生と共に、考え、想像する。さらに、あらゆる生物の個々の生命現象だけでなく、人類社会を考察する上でも、進化学的思考が如何に視野を広げて物事を考える契機になるかを感じ、理解してもらう。加えて、ゲノムと脳の共進化を考察し、集団動物に構築されたミームという概念から、人類進化を考える。
覚えてもらうことを目的としない授業です。遺伝子やゲノムの分子進化を基盤として、生命多様性の不思議を楽しみながら、生命進化・多様化がどのように起きてきたかを考え、想像する授業を目指します。授業は、配布資料(参考書や教科書等から抜粋した資料、オリジナルに作製した資料)に対して、パワーポイントを用いて講義し、解答のない考察課題を考えて、想像力によって回答あるいは議論してもらいます。進化学を介して、論理力、考察力、想像力が身に付く授業にできたらと考えます。
| 回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
|---|---|---|---|
| 1 | 生命の誕生、生命の起源 | 自己複製系システムの分子基盤 | 伊藤 道彦 |
| 2 | 系統進化・分子進化 | 生命進化と生命多様性を系統進化と分子進化から考える | 伊藤 道彦 |
| 3 | 進化論 | ダーウインから現代までの生命進化論および脳進化とミーム論 | 伊藤 道彦 |
| 4 | 細菌ドメインの進化 | LUCAと細菌の進化:エネルギー・代謝・光合成 | 伊藤 道彦 |
| 5 | 古細菌ドメインの進化 | 真核生物の祖先としての古細菌:好塩菌、好熱菌、メタン菌 | 伊藤 道彦 |
| 6 | 真核生物の誕生と進化 | 共生によるミトコンドリアおよびクロロプラスとの獲得 | 伊藤 道彦 |
| 7 | 動植物以外の真核生物 | 生命の多様化:鞭毛原虫類・アメーバ・粘菌・類褐藻・珪藻・クリプト藻など | 伊藤 道彦 |
| 8 | 植物の進化1 | (1) 緑色植物、紅色植物、灰色植物の系統進化 (2) 単細胞から多細胞への進化・組織形成進化 |
伊藤 道彦 |
| 9 | 植物の進化2 | (1) 陸上植物の進化(コケ、シダ、裸子、被子植物) (2) 他生物群との共進化 |
伊藤 道彦 |
| 10 | 動物の進化1 | (1) 襟鞭毛虫から後生動物へ (2) 海綿動物、刺胞動物、左右相称動物の系統進化 (3) 単細胞から多細胞への進化・組織形成進化 |
伊藤 道彦 |
| 11 | 動物の進化2 | (1) 脊索動物から脊椎動物へ (2) ゲノム重複進化による脳神経系・免疫系の進化 |
伊藤 道彦 |
| 12 | 哺乳類の進化 | (1) 夜行性ボトルネックを介した感覚器のトレードオフ (2) 授乳、胎生獲得(哺乳類特有の”メス脳”獲得) (3) 性淘汰(哺乳類特有の”オス脳”獲得) |
伊藤 道彦 |
| 13 | 性とは何か?種とは何か? | (1) 性選択・遺伝的多様性と適応 ー (2) 生殖的隔離と生命多様性 (3) 利己的 DNA vs 遺伝子 |
伊藤 道彦 |
| 14 | ヒト族(チンパンジー・ボノボ・人類)のゲノム・脳・社会脳(ミーム)進化 | (1) 利己性 vs 利他性・行動・性選択・人類社会進化 (2) 平和志向ミーム vs 権威・支配ミーム |
伊藤 道彦 |
| 15 | 分子進化と生命進化・まとめ・考察 |
(1) 遺伝子・タンパク質・ゲノム・形態進化・脳進化 (2) 進化的思考と生命科学と社会科学をつなぐ哲学 まとめ・考察・討論 |
伊藤 道彦 |
・生命誕生と生命の起源を、分子的、システム的に捉える。
・分子進化、生命システム進化、系統進化、種分化を理解し、進化的思考を身に付ける。
・論理的思考を身に付ける。なぜ?、どのようなメカニズム?いう思考の癖を付ける。
・進化研究の討論ができる思考基盤を作る。
・生命進化と生命多様性の不思議に関して、考察力、独創力を養う。
・生命進化と社会進化の連関性を理解し、進化思考による人類社会への考察力、独創力を養う。
以上、生命進化から、思考力や想像・創造力を養うこと大きな目標とする。
試験(70 %)、課題内容・授業内討論・プレゼン等(30 %)により評価する。
【授業時間外に必要な学習時間:合計 15 時間】
予習:正答のない、未解明の進化的生命課題に関し、自ら調べ、進化的思考を持って自分の考察をクラスルームの課題で表現する。復習:配布資料に対して論理的思考を介して理解し、講師、自身、同胞の考えを総合的に考察する。
なし
分子生物学、分子生物学実習、遺伝子工学実習、原著講読III、ゲノム進化学
(なし)
| 種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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| 教科書 | 資料配布 | ||
| 教科書 | オス脳ミーム | 伊藤道彦 | 幻冬舎メディア |
| 参考書 | 成長・成熟・性決定 | 高橋明義・伊藤道彦など | 裳華房 |